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赤かぶ落語企画

楽 屋 か ら の レ ポ ー ト



2000・4・2(日)PM6:30
岐阜県古川町 ハイランドホテル寄席
書き手 窓輝


 4月2日、岐阜県の飛騨古川町へ行ってきました。
 名古屋から高山線に乗り、約2時間で、飛騨の匠の伝統技術を駆使した建物が多い
静かな町に着きました。
 もちろん、観光旅行ではありません。
 赤かぶ企画さんからいただいた、年1回、定例でやっている落語会の仕事です。師
匠がメーンで、あたしはオマケですが……。
 会場のホテルに入る前に、古川まつり会館を見学。
 からくり人形、祭り屋台、太鼓などの展示を見て、他に切り絵と一刀彫りの実演も
見せてもらいました。
 古川町は飛騨をテーマにした美術作品を作る人、祭り関係の物を作る人、器を作る
 人など、職人の町でもあるようです。
 さて、仕事のほうですが、開演の1時間前にホテルに着いたところ、すでに100
人近いお客さんがいらっしゃってまして、随分と楽しみにしてくださってたんだな、
と思わず感激しました。
 会の目玉はこの町の隣りにある宮川村に伝わる昔咄〔木仏と金仏〕の口演です。
 まず、あたしが本を持って朗読して、そのあと、師匠がそれを落語にアレンジした
作品を演じるという企画なのですが、なにしろ、あたしにとって、朗読は小学校以来
のことですので、緊張しました。
 ただ読むのではなく、親が子どもに聞かせるつもりで優しい感じを出すようにと、
師匠に言われましたが、聞き手のお客様はほとんどあたしよりずっと年上の方ばかり。
それに、その方々も知っている昔咄です。
 かちかちに堅くなった中で、なんとかつっかえずに読み終えて、大きな拍手をいた
だいて、ひと安心。
 その昔話を落語にした師匠の[仏相撲]は一段と大きな拍手。さすがです。
 抽選会があって、中入り。
 そのあと、あたしが[幇間腹]、師匠が[飛ぶ鉄鉢]。
 お客さまは230名の大入りで、会は大成功。
 一泊して、次の朝。カフェで朝食をとっていると、
「昨日は、とっても面白かったわよ」
 と、年配の女性の声。
 昨夜の抽選会で、赤かぶさんが書いた〔三遊亭圓窓〕のメクリが当たった方でした。
 古川はいい町だし、いい人もどっさりいそう。
 赤かぶ企画の尾藤さん。ありがとうございました。

2000・4・15 UP