圓窓五百噺を聴く会
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" 富 士 コ ー ヒ ー 物 語 "


003 『黙っててもコーヒー』 作  圓 窓


 会社の昼休み。
 みんなが一人の男を囲むようにして、話しかけている。
 つまり、新婚の男がみんなに冷やかされているのだ。
「どうだ、新婚の気分は?」
「はぁ……」
「二人ともコーヒーが好きだから、気が合うだろう」
「はぁ……」
「帰ると、まず、好きなコーヒーだろう」
「はぁ……」
「独身のときと違って、黙っててもコーヒーが飲めるんだもんな」
「はぁ……」
「なんだい、はぁ、はぁって。元気がないな」
「はぁ……。実は、黙っててもコーヒーを飲んでいるのは、あたしじゃなくて女房な
んです」
なにが 物語だ!



002 『嫁とコーヒーが欲しい』 作  圓 窓


 街中のある喫茶店。
 大勢の客で混んでいる。
 そこへ入ってきた若い男が二人。
 独身者のようで、空いているテーブルを見付けると、大きく体を揺するようにして
席に着いた。
 途端に、二人は大声で話し始めた。
「じゃあ、お前が今、いちばん欲しいものはなんなんだ」
「おれか?」
「ああ、言ってみろよ」
「おれの一番ほしいものは、嫁さんとコーヒーさ」
「なに?」
「嫁さんとコーヒーさ。これさえあれば、あとはなんにもいらない」
 これを何度も何度も大きな声で言うもんで、ウェイトレスが注意をしようと、飛ん
で行った。
 これを見た他の客が笑い顔で言った。
「コーヒーも忘れるなよ」
なにが 物語だ!



001 『夢の中』 作  圓 窓


 Aさんは新幹線に乗って、好きなコーヒーを飲もうと思ったが、なかなかコーヒ
ーを売りに来ない。
 Aさんは眠くなったので、Bさんに声をかけた。
A「ちょっと、寝るから。コーヒーを売りにきたら、起こしてくれ」
  Aさんはすぐに、目を瞑ってしまった。
  そのうちに、社内販売がやってきた。
  Bさんは、すぐにAさんを起こしたが、Aさんはなかなか目を覚まさない。
B「おい! 起きろよ! コーヒー!」
  強く揺すったので、Aさんはようやく目を覚まして言った。
A「起こすなよ。今、コーヒーを飲んでる夢を見てたんだから」
なにが 物語だ!