圓生物語

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六代目「圓生物語」・一の巻  番組

一九九八(平成一〇)年九月三日(木)
                      夜 六時開演
                銀座ガスホール 全席指定
         前売り 三〇〇〇円  当日 三五〇〇円

              監修 圓楽  企画・構成 圓窓
              推進 鳳楽 圓橘 好楽 楽太郎

序の章  圓生讃歌

       幕が開く。高座は暗転のまま。
       圓生の出囃子の正札付きの音が流れる。
        下手の袖にピンスポットが当たり、圓生の出をあらわす。ピンス
       ポットがゆっくりと中央の高座のほうへ移動する。
        ピンスポットは高座の座布団の上で止まり、出囃子も止まる。す
       なわち、圓生が座ったことをあらわす。
        圓生の口演のテープで「水神」のマクラを流す。
        暗転の中、高座にスポット。無人の高座。扇子と手拭い、湯飲み
       が置いてある。上手に圓生のメクリ。まさに高座は圓生。
        圓生の口演テープの音、徐々に小さくなる。スポットはそのまま。
        上手の椅子に座っている楽之介にスポットが当たる。立って「圓
       生物語」の朗読を始める。

一、 朗読   「圓生物語」楽之介
         作詞 三遊亭圓窓
         書  三遊亭鳳楽

    久遠高座の艶の声
    至芸無上の響あり
    伽羅大樹の花の色
    王者絶品の理を現す
    語れる物も数を知らず
    ただ秋の夜の星の如し

       終わると、楽之介へのスポットは消える。楽之介は椅子に座る。
       下手のギター(好太郎)にスポット。「圓生を知らない噺家たち」
      のイントロを弾く。その後ろのコーラス隊にスポット。歌う。

 一、コーラス「圓生を知らない噺家たち」
        作詞  三遊亭圓窓
        ギター 三遊亭好太郎
        歌   一門有志

   一、圓生が旅立ち 僕らは生まれた
     圓生を知らずに 僕らは育った
     平成になって 歩き始めた
     覚えた落語を 口ずさみながら
     僕らの名前を 覚えてほしい
     圓生を知らない 噺家たちさ

   二、若いから駄目だと すげなく言うなら
     長い髪切れよと 冷たく言うなら
     今の私に 残っているのは
     涙を堪えて 噺すことだけさ
     僕らの名前を 覚えてほしい
     圓生を知らない 噺家たちさ

   三、落語が大好き 噺家が大好き
     いつでも笑顔で 明るい芸なら
     みんなで一緒に 伝えてゆこうよ
     厳しい稽古で 輝く高座を
     僕らの名前を 覚えてほしい
     圓生を知らない 噺家たちさ

       歌い終わると、コーラスへのスポット、消える。
       圓生の高座のテープの音[水神]、大きくなる。そして、サゲと
      ともに、幕しまる。

破の章
 一、「十徳」         窓輝
 一、「寄合酒」        竜楽
 一、「蚊戦さ」        鳳楽
 一、「不孝者」        圓窓

      中入り

急の巻  芸魂遊心
 一、お礼コーナー       圓橘
               青蛙房
 一、「欠伸指南」       窓樹
 一、「紙屑屋」        好楽
 一、 寄席踊り 新ンチロリン 吉窓
         形態模写  楽太郎
一、 「三年目」        圓楽

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