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第121回 『岐阜落語を聴く会 |
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圓窓五百噺達成を祝う 圓窓独演会』 | |||||||||
2002年・2・16(土) 18:30 開演 岐阜市 第2スポーツパルコ |
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ご出演 よろしくお願い致します | |||||||||
2002・1・18(金)1時36分 Eメールにて 藤田豊久 |
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はじめまして。 私、”岐阜落語を聴く会”の世話人をしております。 さて、2月16日(土)には、”岐阜落語を聴く会”へのご出演、まことにありが とうございます。(以下略) |
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いい会は 持続するものです | |||||||||
2002・2・16(土)出演後日 サイト〔だくだく〕へ 三遊亭 圓窓 |
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この会へは、思い出すのに苦労するほど多く出演している。 ”圓窓五百噺を聴く会”のため、名古屋へちょいちょい出向くのがいい機会になって、 声もかけてもらいやすかったこともある。 今日は圓窓五百噺も達成した、ということで、その記念の会。 「大入り」とのこと。 まことに、ありがたい。 落語会は「演者が客を呼ぶ」というより、「堅実な世話人の人となりが客を集める」 と言ったほうが正しい。 そういうことを実証してきたのが、この"岐阜落語を聞く会"である。 まず、岐阜工専の落研・東海亭裸児男君が[がまの油]を一席。 そのあと、あたしが控え室に入ろうとして、客席の脇を通ると、今までだとお客さ んの履物でごった返している所なんだが、今日は履物がない。 「大入りはではなく、不入りなのでは……?」と一瞬、不安に襲われた。 世話人に訊くと、「以前、履物の履き間違いがありましてね。それから、履物は袋 に入れて客席に入ってもらうことにした」と言う。 なるほど、そういうことか。[湯屋番]のような事件だ。 その最後の客は残された汚い靴を履いて帰ったか、あるいは裸足で帰ったか、そこ までは訊かなかったが、どこかの居酒屋チェーンにもあったな。「履物は自己責任で す。自分で持ってお上がりください」ってぇのが。 今日のあたしの出し物だが。 前もって、ネタ決めするにあたって気がついたが、これまでにここでどんな出し物 を演ってきたかも、ほとんど忘れている。 そこで、いろいろとない頭をかき回した。 世話人に教師が多いこの会。客席にもそういった関連の方々が多いことは推量できる。 ならば、小学校四年の国語の教科書にあたしの古典落語[ぞろぞろ]が掲載されて いることから、「その[ぞろぞろ]を演ってみるか」と安直に一席目を決めた。岐阜 市の教育委員会がその教科書を採用しているかどうかも確かめずに。 「採用している土地は教育や文化レベルが高い」と勝手に判断しているあたしは、採 用の土地では「ありがとう」の感謝、していない土地では「よろしく」の請願を兼ね て[ぞろぞろ]を高座にかけるようにしている。 さて、この会では、マクラの流れから、[ぞろぞろ]の前にあたしが落語化した岐 阜県の昔話を演ってみようと、「県下の宮川町にある、金仏と木仏が相撲をとった、 という話。ご存知ですか」と客席に問うと、どうやら誰も知らない様子。 ならば、と[仏相撲]。 噺の中で「自業自得にも、いい自業自得と悪い自業自得の二つある」と仏教の書物 で読んで得た言葉を入れてみた。あたしも関山先生の影響を相当に受けているようだ。 そのあと、[ぞろぞろ]に入ったから、ちと長過ぎたかな。 中入り。 そのあと、関山先生の”はなし”。 安楽庵策伝研究の大家である先生から発せられる落語の歴史は熱がこもっている。 「研究も勉強もしないで能書だけ言っている物書きが多すぎる」と絶叫。 「落語は単に人を笑わせるものではない。話を聞かせて感動を与える話芸である」と も。 同感である。 しかし、悲しいことは、昨今、それを感じない同業者がどんどん増えていることだ。 最後は、あたしの[火事息子]。 この噺、圓生、正蔵(晩年に彦六)の物を何度も聞いているが、どうも、師である 圓生の物は好きになれない。親としての厳しさはあるのだが、情に欠けているように 思える。正蔵のほうが親の情が溢れていて好きだ。 圓生の物に、どう贔屓目に見ても、許せないクスグリがある。 母親が勘当されている倅と会う場面だ。 火事騒ぎで猫好きの母親は「猫が縁の下に駆け込んで、万が一にも焼け死んだら可 哀そうだから」とずぅっと抱いていたのだが、倅が来ていると知らされて、「本当か い!」と、猫を放り出して「猫なんざ、焼け死んでもいい」と言い放つのだ。 猫好きでなくとも、これを聞けば不快になるクスグリである。「圓生には残酷な部 分がある」と思うのはあたし一人ではあるまい。もちろん、あたしはいくら弟子でも このクスグリは演らない。 正蔵のものには、師匠独自の声の震えに親の情が感じられていい。 こういう会で、しかも、あたし一人。時間を気にすることなくできるし、それに加 えて客質もいいので、どうしても時間は延びる。結果、声も疲れ気味。 この会場は百畳はないだろうが、日本座敷。客は畳に座る形。 30センチほどの高さの舞台があって、その上に高座を設けてあるから、畳から高 座の高さは理に適って申し分ないのだが、その分、天井が近くなる。 習い覚えたばかりの踊りを高座でと思ったのだが、高座で立ちあがるので、客席か ら見ると舞台の鴨居の中に首が入ってしまう始末。これでは踊りは無理。だから、踊 らなかったのだが。 高座の上の天井は箱のような空間があり、そこへ演者の声がこもってしまって、客 席へうまく流れていかないようにも思える。 関山先生の”はなし”は、客席に下りて高座の前に立ってやったので、声は客席へ 隈なく広がっていた。 大入りになればなるほど、演者の声は客の体に吸われてしまう。まして、この会場 はマイクを使わないのだから、音響は再考したほうがよさそうだ。 「金かけて贅沢しろ」とは言わない。できる限りのことをするのも、いい会の持続に つながると思うから、よけいなことかもしれないが、一言。 はねて、世話人に紹介された店が”ENSOU”。 なに風というのかな。利口そうな若者向けで(笑)、料理の味もいい。 |
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”童話を聞かせる会”で 落語をアレンジして | |||||||||
2002・2・17(日)15時07分28秒 Eメールにて 永縄照良 |
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昨日は”岐阜落語を聴く会”にご出演いただき、本当にありがとうございました。 事務局を務めております、永縄照良と申します。 師匠の五百噺達成を祝う会が盛会になって、日比野をはじめ世話人一同喜びにたえ ません。 [仏相撲][ぞろぞろ][火事息子]の3席に、会員の誰もが満足して帰っていきま した。 会の後に私がご案内した”Ensou”という店は、はいかがでしたでしょうか。 私も数回、利用したことがありますが、けっこうおいしい料理を出す店だと思いま す。 今後も”岐阜落語を聴く会”をよろしくお願いします。 師匠の益々のご活躍をお祈りしております。 まずは、ご礼まで。 追伸。 私は小学校の教員をしておりまして、”実践童話の会”という口演童話の団体で子 どもたちにお話をしてきています。 落語ネタのお話もやっています。[元犬][まんじゅうこわい][そば清][牛ほ め][寿限無][死神][転失気]などです。 子ども向きにかなりアレンジして、地元の方言で行っています。 師匠の教科書に載った[ぞろぞろ]は、大変興味深く読みました。 |
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その会も 続けてください | |||||||||
2002・2・19(火) Eメールにて 三遊亭圓窓 |
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そういう会も是非、続けてください。 と同時に、土地の昔話もその伝で、演じてください。 話芸の創作、継承にもなります。 あたしは、今、落語の紙芝居の企画に参加しています。 |
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音響の改良を 切望する | |||||||||
2002・2・19(火) Eメールにて 三遊亭圓窓 |
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サイト〔だくだく〕のレポートにも書きましたが、音響のことでお願いがあります。 あの高座は天井が低い上に箱状(或いは袋状)になっていまして、演者の声が上に こもってしまう状態になり、客席に向かう声が小さくなります。 ですから、客席で話しました関山先生の声は通っても、高座で演ずる(とくに学生 さん)の声は通りにくいようです。 声が通らないという事は、客席では聞きにくく、いい反応も発揮できません。 高座からは反応が少なく感じるのです。 高座を客席の前に張り出すのも一案かと思います。 「長年これでやってきた」という歴史もありましょうが、考えてみてください。 音楽でいう「音響」です。 出囃子を弾いた人、しっかりしていますね。 いつか、落語の中で、弾いてもらいたいですよ。 |
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ありがたい 演者の意見 | |||||||||
2002・2・19(土)23時15分08秒 Eメールにて 永縄 照良 |
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会の感想をさっそくお聞かせいただき、ありがとうございます。 高座の「音響」については、これまでも世話人の間で話題になったことはあります が、演者の立場からこういった声をはっきりいただいたことはなかったので、貴重な ご意見だと思います。 高座設営の責任者は三味線をやっている河合浩司ですので、師匠の感想をさっそく 転送しました。 世話人一同でいい知恵はないか考えてみます。 |
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2002・4・?? UP |